セカンドオピニオン希望
当院はセカンドオピニオンで来院する方が一定数いらっしゃいます。印象に残った事例を紹介します。
経緯と主訴
50代女性
コロナで歯医者から足が遠のいた。
痛みが出て歯医者に行ったら抜歯になった。
これ以上歯を失いたくない。
歯を失った所野相談とこれからどうしたら歯を失わないか相談したい。
他にも相談に行った。
インプラント専門医では抜歯したところはインプラント、他にも歯周病で抜けそうな歯もインプラントと言われた。
診査
全体的に重度の歯周病、他にも抜歯になりそうな歯がたくさんで咬み合わせもアンバランスが強い。
治療をしていない、アクティブな歯周病がある人にインプラントは絶対NG。
咬み合う歯も少なく、咬み合わせのバランスも今後の大きな課題。
説明
インプラントは歯周病と咬み合わせのアンバランスで失う可能性高いと説明。
患者さんは驚いていました。
アクティブな歯周病の患者さんは、骨も少なくなっており、残せる歯も決して丈夫とは言えません。
そこにびくともしないインプラントを入れてどうバランスを取るのか。
そしてインプラントは自分の歯に比べて細菌に対する抵抗力が弱く歯周病にかかりやすいのです。
お口の中の歯周病原因菌を限りなく減らしてからでないとインプラントも歯周病になって骨がなくなります。
ただでさえ隙間が多く磨きにくい歯並びなのに、これから歯磨きを再練習する方が本当にインプラントが磨けるのか。
全体的に歯周病が進行した患者さんはできる限りご自身の歯を持たせる方向で考えます。
インプラントはその先にどうしても自分の歯だけではどうしようもなくなった時に考えます。
まとめ
・歯周病がある方は治療してからインプラントを検討します
・咬み合わせのバランスが良くない場合はどこまで治すか明確にしてからインプラントを考えます
・そもそも歯を失ったら全てインプラントは間違いです。ケースバイケースです。
・専門医を謳う医院だけで方向性を決めないでください、必ずセカンドオピニオンを取ってご自身が納得できる治療を
選択してください。