歯の痛みの中でも急性の歯髄炎(歯の神経の炎症)は特別に痛みが強いものです。
脈を打ったような痛み、何も手につかない痛み、どの歯が痛いのか分からない、眠れないほどの痛みが1日で終わらない、などとても怖い病気の一つです。
神経を取るのが怖い
今回ご紹介するのは当院で治療された患者さんのお礼のメールです。患者さんは神経を取る(根管治療)のが怖くて、毎日毎日痛み止めを続けて飲んでいました。
なぜ神経を取るのが怖かったのか
神経を取る(根管治療)と歯が弱ってしまう、また、神経を取るという治療がとてつもなく大変な治療ではと想像していたそうです。
神経を取ることを勧めた理由
歯髄炎になってしまったら、歯髄(神経)は早く取ることをお勧めします。
その理由は
- 痛みを我慢し続けると、脳が痛みを覚えてしまうことが起きることがある。治療しても痛みがきえない可能性がある
- 痛み止めは胃腸に負担をかける
- 痛みの閾値が下がり、他の痛みも感じやすくなる
- 左右どちらかの片噛みになり、関節、筋肉、姿勢のバランスが崩れる
などがあります。ご説明して神経を取ることに同意していただきました。
神経を取った後のお礼のメール
北川先生、昨日は神経の治療をありがとうございました。痛みは一夜にしてゼロになり、快適な生活が送れております。昨晩は痛み止めも飲まず、途中で目覚めることなく朝まで眠ることができました。
恥ずかしいことに、私の中で神経を抜くイメージが恐ろしく、恐怖から先送りしてしまい、こんなに劇的に痛みから回復するのならばもっと早く先生のアドバイスに沿っていれば良かったとさえ思います。
最後になりますが、本当に感謝しております。QOLの向上は計り知れません。ありがとうございました。
まとめ
神経を取ると歯が弱ってしまう、だから取りたくない、そのお気もちは痛いほどわかります。
しかしながら傷んだ神経を永らえても脳にも身体にもいいことはありません。お気持ちにそいたい必要な時は速やかに治療を受けることをお勧めしています。