虫歯の治療の後の痛みはどれくらいで治りますか?
虫歯の治療はどんな人にとってもあまり気持ちが良いものではないと思います。
虫歯は歯が腐る病気ですので、腐って柔らかくなった虫歯はとらなくてはなりません。
歯の中には神経(歯髄)がありますので、通常麻酔をして歯を痺れさせておいて治療を行います。
麻酔が切れた後に、暫くの間、冷たい熱いものがしみたり、疼いたりすることがあります。これは虫歯を取ることで中の神経(歯髄)がケガをするからです。
1-1虫歯を取る方法
虫歯の取り方には
①削って取る方法
②薬で溶かす方法
③レーザーで焼く方法
とあります。
③は取るというより硬くするというイメージです。
②の薬で溶かす方法はもう10年以上前に発売されましたが、一向に広がる気配をみせていません。
高価なこと、薬で溶かしても結局は耳かきのような道具で取る手間があることなどがありそうです。
そして、虫歯を取ることだけにフォーカスを当てていますが、取った後にどう治すかは非常に大事な問題です。
虫歯が大きい場合は決まった形に形を整えて型を採ります。
結局歯を削ることになります。詰めて終わるような小さな虫歯であれば、削る時間も比較的短くて済むため、薬の用途は小さめの虫歯に限られているといったところでしょう。
短時間で効率よく虫歯を取るには削り取ることが未だにスタンダードになっています。
削り取るのは患者さんにとってしんどいものだと思いますが、機械も以前と水分変わっていますし、虫歯の取り方も優しく取るようにしています。
麻酔をしてあれば痛みは感じませんので、音と振動だけご辛抱いただければと思います。
1-2虫歯を取ると必ず神経(歯髄)は傷むのか?
答えはNOです。虫歯が神経(歯髄)まで遠ければ刺激も伝わりにくいです。
歯に負担をかけないようにそーっと削るのと、乱暴に削るのとでは随分違います。神経が傷んで、冷たい熱いがしみる、噛むと痛いという歯と、自覚症状がないような小さな虫歯でも随分違います。
虫歯の後に痛みが出るかは、その時の状況によって千差万別と言えるでしょう。
1-3痛みが出た場合はどれくらいで治るのか?どう過ごせばいい?
まず、治療をしたその日が一番痛みが出やすいです。
何もでない場合も多々あります。
痛み止めは当日は少しでも痛みが出たら使うことを薦めます。
我慢をすると脳が痛みを覚えるからです。
我慢しないでください。(痛み止めが使えない方は別です)
2~3日疼いたり、冷たい熱いがしみるのは自然な反応です。
神経(歯髄)が元気だとも言えます。
しみる場合は刺激を避けましょう。
冷たい、熱い、硬いものは避けます。刺激を加えて強くなることはありません。
筋トレと勘違いする方が時々います。
1~2週間で治まってくればほぼ問題ありません。
1ヶ月を過ぎても痛みが残る場合、改善しない場合は神経がケガから治らない可能性を意味しています。
そのまま炎症を起こしたままになるか、痛みが強くなるか、痛みが消えて壊死します。個人差がありますので2ヶ月は様子を見ることにします。
歯ぎしりや噛み締めがある方は、歯への刺激が続くため、症状が長引く場合があります。
この場合はマウスピースを積極的に使います。
また、当院ではレーザーによる神経(歯髄)の活性化治療を行っています。
軽い歯髄のケガなら数回レーザーを当てることで良くなる場合が多いです。
まとめ
虫歯の大きさと神経(歯髄)の受けるダメージは比例します。上手い歯医者さんを選ぶのも非常に大事ですが、日頃のブラッシングや信頼できる歯医者さんでのメインテナンスクリーニング、虫歯予防を行い、虫歯を作らないようにしてください。