みなさん、こんにちは、北川です。
すごくすごく久しぶりの投稿になってしまい申し訳ありません。
昨年5月に長く勤めていただいた衛生士さんが退職しました。
皆さんにはご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
別れもあれば出会いもあり、この1年でとても優秀な衛生士さん達と出会えました。
現在は3名のベテランの衛生士さんに皆さんのメインテナンスをお願いしています。
そんな8ヶ月であったので、私もメインテナンスに携わることがよくあります。
今まで任せっきりだったメインテナンスをやるようになって、気づいたことも多々あり、
今日はその中の歯ブラシの仕方についてご紹介したいと思います。
ほとんどの方に歯垢が残っている事実
こんなことを言うと叱られそうですが、歯のお掃除が8割以上出来ている患者さんは
極少数派です。
大多数の患者さんの中には何年も通院いただいている患者さんもいらっしゃいますし、
毎回20分以上、いくつものアイテムを駆使している方もいらっしゃいます。
でも残念ながら、歯垢は残っています。
歯垢は虫歯、歯周病の原因の主役です。
かかりつけ医としてこれはマズいと、危機感を持ってこれを改善しなくてはと
今回あらためて思いました。
歯の掃除の主役は何と言っても歯ブラシ
歯についた食べかすや歯垢を落とすために色々なアイテムが売られています。
- 歯ブラシ
- 歯間ブラシ
- タフトブラシ
- デンタルフロス
- ウオーターピック
- 糸ようじ、Y字フロスなど
これらのアイテムの中で一番歯垢を落としてくれて、しかも9割以上の歯垢を落としてくれるのは
「歯ブラシ」一択です。
タフトブラシでもなく、歯間ブラシでもなくフロスでもなく「歯ブラシ」一択です。

歯ブラシ以外が必要なのは残りの1割弱
歯ブラシで届かないところ、届きにくいところをタフトブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスで磨こうという話ですが
私は歯ブラシ+デンタルフロスが最優先です。
デンタルフロスで取り切れないくらい大きな隙間があれば歯間ブラシ、
タフトブラシは親知らずを抜いた時とか、インプラントの周りで磨きにくい場合など特殊な環境の時のみ処方します。
- 毛先の細い歯ブラシ+デンタルフロス
- 毛先の細い歯ブラシ+デンタルフロス+歯間ブラシ
- 1または2に加えてタフトブラシ
デンタルフロスはとても重要
デンタルフロスはロール上に巻かれた化学繊維の束を適当な長さに切って使います。
デンタルフロスの役割は唯一無二です。
- 歯と歯がくっついている部分の汚れをとること
- 歯と歯の間の歯の側面から歯茎の縁辺りの汚れを取ること
この2つの役割があります。
とくに歯と歯がくっついている部分はデンタルフロス以外では取れません。
そして、
- 大人の虫歯のほとんどが歯と歯の間、くっついているところから、内部に侵入して発生します。
- 歯と歯の間にはヒビが入ってくることが多く、ヒビに沿って虫歯は入り込みます。
だから、デンタルフロスを使えない=虫歯を許容する、事になってしまいます。
「いやいや、難しくて使えないよ」
こういうお声をたくさんいただきます。
「説明書にある30センチほどに切って、指に巻いて使う」
これは間違いです。
指に巻きません。
そんなことしたら奥に指が入りません。
指に巻かずに、指でつまんで動かします。
虫歯になりたくなければデンタルフロスは必須です。

歯間ブラシは歯と歯の間には必ず使うのか?
私が卒業して間もない時期は、いかに歯間ブラシを入れる隙間を作るか、小さな歯間ブラシを入れるか
がテーマでした。
今は違います。
歯間ブラシの最大の弱点は、徐々に歯と歯の隙間が広がっていく、歯茎が痩せてしまうことです。
なので、なるべく歯ブラシ+デンタルフロスでいきたいのです。
でもそれでは隙間が大きい場合には食べかすも入るし、取り切れない事になります。
そこで歯間ブラシの登場です。
隙間にまっすぐ入れて、前後の歯を擦るように動かす、決して無理やし入れないこと。
歯科医院で適切なサイズを確認してもらいましょう。ジャストよりわずかに小さめがオススメです。
答えは歯と歯の隙間が大きい方は歯間ブラシも必要です。

タフトブラシは必要か?
なぜか、世の中の歯医者さんも歯科衛生士さんもタフトブラシが大好きです。
すぐにタフトブラシを提案します。
なんなら、全体をタフトブラシで磨くよう指導する方もいます。
タフトブラシは先が尖っていて歯ブラシの1/3から1/4くらいの大きさしかありません。
これで、磨き残しが出やすい「歯と歯の間」や「奥歯の奥」を磨くよう指導されます。
では本当にきれいになるのでしょうか?
最も市場に出回っているタフトブラシの先は歯と歯の隙間にはほぼ入りません。
その隙間に入るのは、「毛先の細い歯ブラシ」と「デンタルフロス」隙間が大きいと「歯間ブラシ」です。

じゃあ、なぜ、磨けないブラシを処方するのか?
きっと、「小さな隙間には小さなブラシが合うから」、大まかにはこんなイメージです。
でも、ここに歯医者側と患者さん側の大きなギャップがあります。
私たちはお口と歯の解剖を学び、歯並びも歯の形も熟知しています。
そして明るい光で見えています。
一方で、患者さんは専門的な知識はありません、あっても断片的なものです。
どの歯がどんな形をしているのか、歯と歯の間ってどうなっているのか、
わからないんです。当たり前です。それで良いのです。
見えていて、歯の形を熟知している私たちは細かなところを見ているから
小さなブラシなら良いんじゃないかと勘違いしていると思います。
患者さんは歯の形も歯並びもおおまかなイメージしかないので
歯を感覚でしか磨けません。特に奥歯や裏側はそうです。
だって、想像してみてください。歯ブラシが上手く使えないのに、さらに小さなブラシで小さな隙間を洗えって
指導するんですよ。基本を飛ばして応用を行っても上手くいくわけがありません。
タフトブラシは親知らずを抜いた時とか、インプラントの周りで磨きにくい場合など特殊な環境の時のみ処方します。
まとめ
メインテナンスできれいになって帰っていただく、これはご自身のブラッシング単独では取り切れない
歯垢があるから絶対必要です。
でも、日々のブラッシングがある程度できていないと
虫歯や歯周病は少しずつ進行します。
その際に必ず上達して欲しいのは歯ブラシによるブラッシングと歯と歯の間を磨くデンタルフロスです。
歯間ブラシは隙間が大きい場合のみ、タフトブラシは特殊な環境のみです。
歯と歯の間に歯ブラシの毛先が入る感覚と動かし方を
覚えてもらうことが最も重要なのです。
問題はほとんどの患者さんがすぐに忘れてしまうことです。
ぜひ、諦めずに毎日の歯ブラシとフロスを丁寧にすることを心がけてください。
最もお金がかからず、健康を維持できる方法の一つです。
私たちは引き続き全力でバックアップしていきます。