北川デンタルオフィスの北川です。
ドラッグストアに限らず、コンビニやスーパーでも歯ブラシは売られています。
Amazonで歯ブラシと検索すると商品検索数が4,000件を越えるほどたくさんの種類が存在します。
柔らかさや形など、山切りカットになっているものもあれば、そうではないものまであります。
こんなにたくさんあるとどの歯ブラシを選べば良いのかわからなくなります。そこで、今回は歯ブラシの選び方について説明したいと思います。
歯ブラシの目的は?
歯ブラシの役目は、歯についた食べかすや歯垢を取ることです。つまり、歯の掃除ですね。
では、お家を掃除していて、埃が溜まっているのはどこでしょう?あるいは掃除をしても取りきれない埃はどこにあるのでしょう?手の届きにくい場所です。
ではお口の場合はどこでしょう?
歯と歯の間、歯と歯茎の間です。ここにブラシが当たることが何よりも大事なポイントです。ここにしっかり当たる歯ブラシを選ぶことが最低条件です。
歯ブラシ選びに外せないところは?
歯と歯の間、歯と歯茎の間に歯ブラシの毛先が届かないと食べかすや歯垢は取れません。このすき間に歯ブラシの毛先が届けばなりません。
ポイント
- 歯ブラシの毛先は細い、もしくは極細であること
- 歯ブラシの毛は普通から柔らかめであること
これが歯ブラシ選びに外せない条件です。あとは、毛束の大きさや形、密度、握り手の太さや形です。これは人によってお口の大きさも手の大きさも違います。
電動歯ブラシと通常の歯ブラシではどちらを使えば良いのか?
微動な振動をする電動歯ブラシの方がしっかり磨けますが、これにも前提があり、しっかり全体に当たらず磨き残しがあれば意味がありません。
- 当然ですが、電気が必要です。洗面所のコンセントに充電器を置くことになります。使って挿しておけば切れることはありませんし、当院がオススメしているソニケアは数日の出張や旅行でしたらなんの問題もなく使えます。ただし、充電をしないまま、放っておくと充電池が劣化して使えなくなります。使い続けるほうが長持ちします。
- 普通の歯ブラシに比べると価格が高いです。歯ブラシは数百円、電動歯ブラシは高価なもので10,000~20,000円弱します。本体もそうですが、替えブラシも必要ですし、ほとんどが充電式ですので、数年の使用で充電池の交換も必要になるでしょう。
- 電動歯ブラシは勝手に動いてくれますが、歯と歯のすき間や歯と歯茎の間にブラシが当たらなければ、食べかすや歯垢は取れません。この道具は使い方を誤ると磨けません。正しく使うことで手磨きよりもキレイになります。
- 普通の歯ブラシと同じですが、ブラシの毛先が開いてくると汚れも落ちにくくなります。気付かずに使っていると折角の効果が半減します。交換時期にくると替えブラシの色が変わるものもあります。
- 充電池が入りますので、普通の歯ブラシよりも大きく、重たくなります。
電動歯ブラシの種類
- 単純にブラシのヘッドが動くもの(回転や上下左右など)
- 音波ブラシ(フィリップス社ソニケア、ブラウン社オーラルB、パナソニック社ドルツなど)
- 超音波ブラシ(東レ社など)
スピンブラシについては、普通の歯ブラシと大差ありません。手が不自由な方が代わりに使う用途に良いと思います。超音波ブラシは超音波による細菌の破壊などを謳いますが、ブラシが見た目に動くわけではありません。大きく重たくなった上に自分で動かさなければなりません。結果的に食べカスや歯垢は取れません。
そのため、普通の歯ブラシよりもしっかり磨けるのは、音波歯ブラシだけです。
当院がオススメしているのはフィリップス社ソニケアです。抜群の振動で歯垢も着色も取れます。汚れを落とすために必要なのは、やはり振動です。初期のものよりもマイルドな振動になり、汚れが落ちるけれど、振動による不快感もありません。替えブラシが少ないことがネックでしたが、昨年に種類が増えましたので、ベストチョイスです。ブラウン社は回転方式にこだわっていましたが、音波振動を取り入れてきました。パナソニック社はブラシのヘッドの種類が多いですが、振動は少し弱い気がします。
↓スタンダードなもの
↓スタンダードに近いが、やや毛束が大きめ、毛束にコシがあり、歯茎を傷めずに汚れだけ取れる特殊な毛を採用しています。
↓毛束が大きめ、お口の大きい男性やインプラント義歯が入っている方などはこの歯ブラシを使います。
↓毛束がとても柔らかく、歯茎が弱い方、腫れている場合はこの方法を選びます。
まとめ
歯ブラシの目的は歯と歯のすき間、歯と歯茎のすき間の食べカスや歯垢を取ることです。そのために歯ブラシを使うわけですが、できるだけ細く柔らかい歯ブラシを選択した方がその目的を達成しやすいと言えます。
あとは、口の大きさや手のサイズ感でベストな形状が決まります。歯茎にフィットするような歯ブラシを選択するのも、磨き残しのない歯ブラシを選択するためのコツと言えると思います。
かかりつけの歯科医院で、ご自身に合った歯ブラシを紹介してもらうのが一番間違いのない歯ブラシの選択方法でしょう。